転職ご相談事例

ママ薬剤師の産後復職。ブランクが長く、実務経験が積めていないため、仕事に対して自信が持てない

酒巻ありささん
30歳、女性

30歳で6年目になる病院薬剤師です。子どもが3人おり、産休・育休を連続して挟んだため、在籍年数はあるのですが、実務経験を積むことができておらず、そろそろ職場に復職する時期が来てしまいました。職場は配慮をしてくれるのですが、小さい子供は何かと手が掛かり、前回の復職時には思うように出勤することができなくてストレスを抱えました。後輩にもどんどん追い抜かれていく中で、仕事に対して自信を持つことができず、復職に対して不安を持っています。

その上、今後AIの導入やかかりつけ薬剤師のニーズの増加などで、従来と働き方が大きく変わると思います。その為にも、キャリアアップは必須ですよね。子育てに追われていて、心に余裕がないからかもしれませんが、そこまで手が回らないのも正直なところです。今のままだと厳しいとは思うのですが、だからと言って、子供がある程度育つまではしっかりと時間を取るのも難しそうです。

私は今後どのように進んだら良いか、どんなキャリアを描くことができるでしょうか?
子供の教育費もかかりますし、折角頑張って取得した資格なので、仕事は続けていきたいと思っています。どうすればいいか、教えていただけると嬉しいです。

ドラおじさん
薬剤師専門の大手人材紹介会社に勤務していたアドバイザーで、薬剤師転職のプロ。見た目はメタボだけど仕事はめちゃくちゃ頼りになるおじさん。(ドラおじさんの詳細はこちら

お問い合わせありがとうございます。結論から申しあげると、頃合いを見て薬局かドラッグストアに移るのが良いと思います。

育児が落ち着くまで、現在の病院でお勤めになり、まずは病院勤務で納得が行くまで働いてみませんか。ある程度経験を積み自信をつけたころ、下のお子様が幼稚園に入る位にパートで働ける薬局に勤務するのがお勧めです。そちらで、患者様一人ひとりに向き合う接し方を身に着け、更に生活の様子もヒアリングし、生活習慣からアドバイスできるようになるとベストです。もちろん、薬剤師として飲み合わせや減薬の提案をドクターにできることが大前提としてあります。

お子様が中高生のママ薬剤師さんからの相談をお伺いする中で、「薬剤師ではなくママになってしまった」というお悩みが多くあります。子育てが落ち着き、手が離れてくる時期に襲われる虚無感があるようです。そのときに、薬剤師を取ったときの想いや、本当はやりたかったことを思い起こしてしまうそうです。子育てという素晴らしい体験をされている方々が、代償として払ったものがあまりにも大きいということに気付かされました。

転職に際して未練をお持ちになる方も少なくありません。病院では最新の医療や最前線の医療に触れながら、知識を得て、輸液の調整など薬局ではほぼない仕事を任されたり、ドクターやナースとの密なコミュニケーションを取ります。また、病院勤務というのはステータスの一種でもありますね。それに対して薬局やドラッグストアでの勤務は、年収が高く短時間勤務も可能であり、日本の国家課題である地域医療への挑戦や、管理薬剤師を目指すというキャリアアップの可能性があります。皆様最終的には、転職で得られるものと失うもののバランスでお考えになっているようです。

薬剤師資格の素晴らしいところは、いつでもどこでも、地域からの需要があり続けることです。腕(知識・コミュニケーション力)さえあれば、即戦力として活躍でき貢献できます。
少しづつでも、その腕を磨き続けることが大事です。お子さんが小さいうちは…と離職なさって、その後ブランク明けの復職に踏み込めない方も珍しくありません。例えパートタイムであっても、薬剤師として働き続けることで、スキルを磨きキャリアを積んでいきましょう。

仕事柄、沢山のママ薬剤師としてご活躍なさっている方のお悩みに触れてきました。酒巻様のご参考になるケースが多数あると思いますし、お力添えできることも多くあります。いつでもお気軽にご連絡ください。

ひとみひとみ
薬剤師、ライター。オランダ在住。(詳細はこちらのページで)

ありささんの不安な気持ちはよく分かります。1年でも現場を離れると仕事を思い出すのに時間がかかるだけじゃなくて、新しい薬が導入されていたり、薬事法の改定で新しいルールができていたりと追いつくのが大変ですよね。自分より年下の後輩の方が仕事のことを自分よりもずっと知っているのでプライドが傷つくことがあるかもしれません。

私の友人に病気のため1年間休職して、さらに休職中に妊娠したため、結局3年近く会社に籍を置いたまま休んだ薬剤師の友達がいます。

彼女は復帰前に「仕事は忘れたし3年間も休んで同僚にもまずいから、仕事に戻るのが不安。かといってこんなに休ませてもらったから辞めるわけにはいかない」と話していました。でも実際に現場に戻ると、薬局内の人がほとんど入れ替わっていて、フレッシュな気持ちで仕事に戻れたそうです。今では彼女は、3年間のブランクを跳ね除けて自信を持って薬剤師の仕事に励んでいます。

なので、とりあえず復職して、遅れた分を取り戻す努力をするのがいいんじゃないかと思います。最初は大変ですが、仕事ができるようになってくると自信がついてくるので、そのときにキャリアアップについて考えてみてはいかがでしょうか。

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  • 人手不足で休めない。きっつい。
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